日々のメモ書き

イシューからはじめよ


巷にはいろいろな解説記事やサイトが出回っているので、詳細は避けるが
本書は思考・問題解決力を鍛えるための有名な本である。

適切なイシュー(問い)を設定することから始めることが、
価値のある仕事につながると本書では主張している。

本書の中で二点、特に気になった箇所について述べる。

一点目は「犬の道」には踏み込んではならないということだ。
「犬の道」とは、一心不乱に大量の仕事を熟すことで、仕事の価値を
あげようとするアプローチのことだ。言い換えると、労働の質ではなく量で重視するようなアプローチのことである。

これは仕事内容について深く考えずに浅い考えで仕事を進めると陥りやすい問題であると感じる。
また「質の悪い」アウトプットを繰り返すことによって、「質の良い」仕事を生むことができるなくなるというリスクがある。
「犬の道」を通ることが当たり前になってしまうと、高確率で「駄目な人」になってしまうので、自分が今「犬の道」を歩いていないか、
気をつける必要がある。

二点目は表層的な論理思考に陥っていないか、どうかである。
作中の言葉を引用すると

ここ数年、「頭はよいが、反応がデジタル的で深みがない」と感じる人に会うことが増えた。すべてのことを単なる表層的な情報としてそのまま処理しているような印象を受ける人だ。
これらの人は、仕事は素早くこなすし、受け答えも明快だ。だが、話をしていると「きちんと理解し合っているのだろうか」という不安を感じる。
理解・共感する力があまりに低いように思えるのだ。

遅考術の本にも通じるところがあるが、反射的・表面的・短絡的な思考をしていると、引用のような印象を持たれるリスクが高くなる。
何事も受け身にならず、よく考え、熟考し、それぞれの情報について複合的な意味合いを考え抜く必要がある。

さらに、

この本の読者の皆さんには、情報を噛みしめる人、つまりは様々な意味合い、価値、重さを正しく理解できる人であってほしいと思う。
そして、表面的な論理だけで「考えたフリ」をする人にならないよう、心がけてほしいと思う。

という言葉を肝に命じる。

イシュードリブンな考え方、というよりも、
私はこの本を読んで、一点目の犬の道、二点目の表面的な論理思考について、特に心に残り改善していきたいと思った。